さて「不可思議」の続き。
4枚のエースの並べ方を数えてみましたか?
えーと、ダクハス、ダクスハ、ダスハク、ダスクハ………そう、指を折っても数えられますね。正解!24通りです。意外と多い?意外と少ない?
では今度は52枚のカードを、それぞれ異なった順番に並べるには、いったい何通りの並べ方があるか数えられますか?
そうそう、これも計算は簡単ですね(指ではちょっと無理だけど)。52の階乗(52!)です。簡単な計算だったでしょ!おなじみの分かりやすい数字で分かりやすく書くと、
80,658,200,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000 通りです。エクセルで計算したんですがね。指を折ってではなく(^。^)。
もっと簡単に言えば、百万の百万倍の百万倍の百万倍の百万倍の百万倍の百万倍のそのまた百万倍の百万倍の百万倍の百万倍の80倍ですね。うん。それでいいんだ。だいぶ分かりやすくなった。
これは8x1067通り、つまり8000x1064通り、すなわち漢字で書けば「八千不可思議」通りになります。おやこんなところにも『不可思議』は出てきた。
ほら、だからやっぱりカードは不思議なんだ!カードマジックには8000通りの不可思議がある! あ、意味が違うよ!
まあ、8000通りはともかく、「カードマジックいくつ知ってるんですか?」なんて聞かれると、これ案外答えに困りますよね。
「いやあの…たくさんありましてねえ。いくつって言われても…うーん!」
なんて、マゴマゴしてると、あんまり知らないのをごまかしてるみたいにも聞こえたりして…。
それに、カードマジックなんて、数知ってりゃいいってモノでもありませんしねえ。ロクでもないのも多いし…
ついでにいうと、上のような気が遠くなるような桁数の数字は、今、銀行や軍事などの高度暗号化技術では普通に使われているようですよ。なんと、10308の素数を使った公開鍵暗号、なんてね。
とは言っても、防衛庁あたりで
「幕僚長!今度の暗号は7万不可思議桁ですから絶対大丈夫です」
なんて会話がされてるわけはないけれど…。
『バカモノ!まじめに仕事しろ!』
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